📋 この記事でわかること(要約)
犬がかかりやすい病気・症状を消化器・皮膚・呼吸器・泌尿器・骨関節の部位別に解説します。嘔吐・下痢・かゆみ・咳など、日常でよく見られるサインの見分け方と、すぐに動物病院へ連れて行くべき緊急症状もわかります。愛犬の健康管理の第一歩として、ぜひ役立ててください。
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🔖 目次
犬の病気・症状を知ることの大切さ
犬は言葉で体の不調を伝えることができません。飼い主が日頃から愛犬の様子をよく観察し、「いつもと違う」サインに早めに気づくことが、重大な病気の早期発見・早期治療につながります。この記事では、犬がかかりやすい代表的な病気と症状を部位別に解説します。
ポイント症状が軽くても「2〜3日様子を見る」より「早めに受診」が原則です。特に子犬・シニア犬は免疫力が弱く、症状が急速に悪化することがあります。
消化器系の症状・病気
嘔吐・吐き気
犬の嘔吐は比較的よく見られる症状ですが、頻度・内容物・状況によって深刻度が大きく異なります。一度だけで元気があれば様子見でも良い場合もありますが、繰り返す場合や血が混じる場合は注意が必要です。
| 主な症状 | 食後すぐの嘔吐、黄色い胃液を吐く、血が混じる、繰り返し吐くなど |
|---|---|
| 主な原因 | 早食い、胃炎、誤飲・誤食、膵炎、腸閉塞、中毒など |
| 受診の目安 | 1日に3回以上・血が混じる・元気がない・異物を飲んだ可能性がある場合はすぐに受診 |
- 食後すぐの嘔吐は「早食い」が原因のことが多い
- 黄色い液体(胃液)を吐く場合は空腹時間が長すぎる可能性がある
- 血液が混じる・繰り返す場合は胃腸の損傷・異物誤飲のリスクあり
下痢・軟便
下痢も犬によく見られる症状です。1〜2回程度で元気・食欲があれば様子見も可能ですが、血便や繰り返す場合は受診が必要です。
| 主な症状 | 水様性の便・軟便・血便・黒色便・粘液便など |
|---|---|
| 主な原因 | 食事の変化、ストレス、感染症(パルボウイルス等)、寄生虫、腸炎など |
| 受診の目安 | 血便・黒色便・3日以上続く下痢・ぐったりしている場合は受診 |
食欲不振
1〜2食食べないだけであれば緊急ではない場合もありますが、2日以上続く食欲不振は何らかの病気のサインであることがほとんどです。水も飲まない場合は脱水のリスクもあるため、早めに受診してください。
シニア犬は特に注意7歳以上のシニア犬や持病のある犬の食欲不振は、より慎重に対処しましょう。腫瘍・腎臓病・歯の痛みなど、さまざまな原因が考えられます。早めの受診をおすすめします。
皮膚・被毛の症状・病気
かゆみ・アレルギー性皮膚炎
犬の皮膚トラブルの中で最も多いのが、アレルギーによる皮膚炎です。食物アレルギーや環境アレルギー(ハウスダスト・花粉など)が原因となることが多く、慢性化しやすいのが特徴です。
| 主な症状 | 足先・耳・お腹・脇などをしきりに掻く、赤み、脱毛、フケ、皮膚の肥厚 |
|---|---|
| 主な原因 | 食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、ノミ・ダニアレルギー |
| 受診の目安 | かゆみが強い・皮膚が赤くただれている・慢性的に繰り返す場合は受診 |
脱毛・フケ
季節の換毛期以外の脱毛や、大量のフケが見られる場合は、皮膚病やホルモン疾患のサインかもしれません。左右対称の脱毛は特に甲状腺や副腎の病気が疑われます。
- 左右対称の脱毛 → ホルモン疾患(甲状腺機能低下症・クッシング症候群)の可能性
- 円形の脱毛 → 真菌(カビ)による皮膚糸状菌症の可能性
- かゆみを伴う脱毛 → アレルギーやノミ・ダニの可能性
呼吸器系の症状・病気
咳・くしゃみ・鼻水・息苦しさなどの呼吸器症状は、感染症から心臓病まで幅広い疾患が原因となります。
| 咳 | ケンネルコフ(感染性気管支炎)、気管虚脱、心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)など |
|---|---|
| くしゃみ・鼻水 | アレルギー、ウイルス感染、鼻腔内異物など |
| 呼吸が速い・苦しそう | 心不全、胸水、熱中症など |
※短頭種(フレンチブルドッグ・パグ・シーズーなど)は構造的に気道が狭く、呼吸器トラブルが起きやすいため特に注意が必要です。
心臓病について特に小型犬では、加齢とともに僧帽弁閉鎖不全症(心臓弁膜症)にかかるリスクが高まります。咳が続く・疲れやすいなどの症状があれば、早めに心臓の検査を受けましょう。
泌尿器系の症状・病気
頻尿・血尿・排尿困難などの泌尿器症状は、尿路結石や膀胱炎などのサインです。特にオス犬は尿道が細く、尿閉(尿が全く出なくなる状態)になると命にかかわる緊急事態となります。
| 頻尿・少量しか出ない | 膀胱炎、尿路結石 |
|---|---|
| 血尿 | 膀胱炎、結石、腫瘍など |
| 尿が全く出ない | 尿道閉塞【緊急:すぐに受診】 |
| 多飲多尿 | 糖尿病、腎臓病、クッシング症候群など |
骨・関節の症状・病気
足を引きずる・立ち上がりにくい・階段を嫌がるなどのサインは、関節の異常を示していることがあります。特にシニア犬では変形性関節症(関節炎)が非常に多く見られます。
| 股関節形成不全 | 大型犬に多い遺伝性疾患。後ろ足のふらつき・痛みが特徴 |
|---|---|
| 膝蓋骨脱臼(パテラ) | 小型犬に多い。後ろ足を上げて歩く・スキップのような歩き方 |
| 椎間板ヘルニア | ダックスフンド等に多い。背中の痛み・後ろ足の麻痺など |
すぐに病院へ!緊急症状チェックリスト
以下の症状が見られた場合は、時間帯を問わず夜間救急も含めてすぐに動物病院を受診してください。
- 呼吸が苦しそう・口を開けたまま呼吸している・舌が紫色になっている
- 尿が全く出ない(特にオス犬)
- 痙攣・意識がない・ぐったりして動かない
- お腹が急激に膨らんでいる(胃捻転の疑い)
- 大量の血便・血尿が出ている
- 異物(おもちゃの部品・薬・植物など)を飲み込んだ可能性がある
- 高所から落下・事故にあった
- チョコレート・ぶどう・玉ねぎなど有毒食品を摂取した可能性がある
※夜間・休日は通常の動物病院が閉まっている場合があります。あらかじめお近くの夜間救急病院を調べておくと安心です。
おすすめのサプリメント・健康食品
愛犬の健康維持に役立つサプリメントをご紹介します。病気の予防・症状の緩和に取り入れてみてください。
関節ケアサプリ(グルコサミン・コンドロイチン)
シニア犬や大型犬の関節をサポートするサプリメント。グルコサミン・コンドロイチン・MSMを配合し、毎日の散歩を快適に続けるために役立ちます。
腸内フローラサポート(乳酸菌・食物繊維)
犬の腸内環境を整える乳酸菌サプリ。下痢・軟便が気になる犬や免疫力を高めたい犬に。フードに混ぜるだけで手軽に続けられます。
皮膚・被毛ケアサプリ(オメガ3脂肪酸)
DHA・EPAを含むフィッシュオイル系サプリ。皮膚のバリア機能をサポートし、アレルギーによる炎症やフケを和らげる効果が期待できます。
ペット保険で万が一に備える
突然の病気・ケガでかかる医療費は数十万円になることも。若いうちからペット保険に加入しておくことで、治療の選択肢が広がります。
よくある質問
1回だけで元気・食欲があれば様子見でも大丈夫な場合もあります。ただし、血が混じる・1日3回以上・ぐったりしている・異物を飲み込んだ可能性があるなどの場合はすぐに受診してください。迷ったときは動物病院に電話で症状を伝えて判断を仰ぐのも一つの方法です。
低刺激・保湿成分入りのシャンプーが皮膚の状態を改善する場合もありますが、アレルギーが根本原因の場合は根本的な改善にはなりません。症状が続く場合は動物病院でアレルギー検査を受けることをおすすめします。
一般的に7歳以上のシニア犬は年2回以上の定期健診が推奨されています。血液検査・尿検査・レントゲンなどを組み合わせた「シニア健診」を実施している動物病院も多いので、かかりつけ医に相談してみましょう。
逆くしゃみとは、鼻から空気を素早く吸い込む発作的な呼吸のことで、フガフガ・グーグーという音が出ます。通常は短時間で収まり、心配いらないことがほとんどです。一方、繰り返す咳は心臓病や気管の疾患が原因のこともあるため、動物病院で診てもらいましょう。
以下の準備をしておくと安心です。①かかりつけ動物病院の電話番号を登録しておく ②近くの夜間・救急動物病院を調べておく ③ペット保険に加入しておく ④愛犬がかかったことのある病気・飲んでいる薬のメモを作っておく。いざというとき落ち着いて行動するために、日頃からの備えが大切です。
まとめ
犬は体の不調を言葉で伝えることができません。だからこそ、飼い主が日頃の「いつもと違う」に気づける目を持つことがとても大切です。
この記事では、消化器・皮膚・呼吸器・泌尿器・骨関節の5つの部位別に、よく見られる症状とその原因・受診の目安をお伝えしました。
「受診するほどでもないかな」と迷ったとき、ぜひこの記事を見返してみてください。
うちのリリィも子犬のころ、突然ぐったりして夜間救急に駆け込んだことがあります。「大げさかな?」と思っても、犬は痛みを隠す生き物なので、異変を感じたら迷わず受診することを強くおすすめします。かかりつけ医との信頼関係を築いておくと、いざというとき本当に心強いですよ。この記事が、愛犬の健康を守るための一助になれば嬉しいです。