涙やけとは|原因・自宅ケアと受診の目安【用語集】

📋 この記事でわかること(要約)

涙やけとは、目からあふれた涙で目の下の被毛が赤茶色に変色する状態のことです。原因は「涙の量が多い」か「涙の排出がうまくいかない」かの大きく2系統に分かれ、病気が隠れていることも少なくありません。自宅でできるケアと、動物病院を受診すべきサインを整理してお伝えします。

📖 この記事は約5分で読めます。

白い被毛の目の下だけが、いつのまにか赤茶色に——毎日拭いているのに戻らない、そのにじみの正体は何なのでしょうか。

涙やけとは?赤茶色になるのはポルフィリンのしわざ

涙やけは、目からあふれた涙で目の下の被毛が濡れたままになり、変色してしまう状態を指します。色の正体は涙に含まれるポルフィリンという鉄由来の色素で、空気に触れて酸化すると赤茶色に変わります。トイプードルやマルチーズなど白い小型犬で目立ちやすいのはそのためです。さらに濡れた状態が続くと雑菌が繁殖し、においや皮膚炎につながることもあります。

原因は2系統──涙が多いか、排出できないか

涙やけの原因は、大きく2つに整理できます。ひとつは涙の量が増える「流涙」で、逆さまつげやまぶたの内反、結膜炎、角膜の傷、アレルギーによる刺激などが引き金になります。もうひとつは涙の通り道の問題で、目から鼻へ抜ける鼻涙管が細い、あるいは詰まっている(鼻涙管閉塞)と、行き場を失った涙が目からこぼれ続けます。どちらのタイプかで対処がまったく変わるため、原因の切り分けが最初の一歩になります。

食事や生活環境との関係

食事が直接の原因になるとは限りませんが、酸化した低品質な油脂や不要な添加物、消化しにくい穀物の摂りすぎは、体への負担や皮膚・粘膜の炎症を通じて涙やけを悪化させることがあります。消化が穏やかなフードに切り替えたところ落ち着いた、という子は実際にいます。腸内フローラを整えることや、水分をしっかり摂って涙の質を保つことも助けになります。ハウスダストや煙などの環境刺激にも目を向けてみてください。

自宅ケアと、動物病院を受診すべきサイン

自宅では、ぬるま湯で湿らせたコットンでこまめに拭いて乾かす、目のまわりの被毛を短くカットして刺激を減らす、新鮮な水をいつでも飲めるようにする、といったケアが基本です。ただし自己判断で市販の目薬を使うのは避けてください。原因によっては症状を悪化させます。目をしょぼしょぼさせる、しきりに前足でこする、目やにが黄緑色や粘り気のあるものに変わった、白目が赤い、涙の量が急に増えた——これらは病気のサインです。まず動物病院で原因を切り分けてから、ケアの方針を決めましょう。

おすすめ商品

関連する商品を紹介します。愛犬の状態に合わせて選びましょう。

目のまわりのケア用品

涙をやさしく拭き取るクリーナーやコットンは、毎日のケアの負担を軽くしてくれます。刺激の少ない成分のものを選び、拭いたあとは必ず乾かしてあげてください。

まとめ

  • 涙やけは、あふれた涙に含まれるポルフィリンが酸化して被毛が赤茶色に変色する状態
  • 原因は「涙の量が多い」か「涙の排出がうまくいかない」かの2系統に分かれる
  • 鼻涙管閉塞・逆さまつげ・結膜炎・アレルギーなど、病気が隠れていることもある
  • 低品質な油脂や添加物、水分不足など、食事や環境が悪化要因になる場合がある
  • 市販の目薬を自己判断で使わず、症状が強いときや急に増えたときは動物病院を受診する
ライター 中村さやか
ライター:中村さやか

看護師時代、涙やけの相談で来院された子の中に、逆さまつげや鼻涙管の詰まりが見つかった例が何度もありました。見た目の問題と決めつけず、まずは原因を確かめてあげてほしいと思います。

この記事を書いた人

ライター 中村さやか
中村 さやか

動物病院で10年間、動物看護師として勤務。「病院に行くべき症状かどうか」など、飼い主が本当に困る場面に寄り添う記事を執筆。神奈川県横浜市在住。愛犬はミニチュアシュナウザー「ムギ」(オス・7歳)。

詳細はこちら